ページ

2013年7月19日金曜日

♪シャトル♪

旅をしながらオヤを勉強していると興味深いできごとに出会います。

タティングレースに似ている技法のメキッキオヤ。
シャトルと呼ばれる道具を使って編むレースです。
そのシャトル、トルコで様々な種類を見かけました。
大きさ、厚さ、材質、異なるものが豊富にあります。
そのほとんどが手作りのシャトルです。

種類が豊富すぎて既製品を目にする事に慣れていますと
地域によって、あるいは家によってシャトルが異なることが
不思議に思えてきます。

少し話はそれてしまいますが、ある地域ではオヤの技法は
村ごとに得意分野がわかれています。

・イーネオヤが得意な村
・トゥーオヤが得意な村
・メキッキオヤが得意な村

それぞれがいくつも点在しています。
地域によって趣が異なるモチーフが好まれるのは想像するに難しくないですが、
同一地域で得意分野が村単位で異なるのは面白い現象です。

さらに面白いのはメキッキオヤのシャトル。村単位で仕様が異なります。
元々メキッキオヤは他のオヤに比べて作り手人口が少なく、
シャトルも手作りものが多い為、ローカル色が出やすい運命です。

ちなみにこの地域では少し大きな街の手芸屋さんで
既製品のシャトルが手に入りますが品質が悪く、形も小さい為、
玄人のおばさま方には不評です。


ある村を訪れた際、シャトルを作っている方にお会いしました。


なんともかわいらしいお爺ちゃん職人さん。

普段は庭の片隅にある作業小屋で本業?の木製スプーンや杖を作っています。

これら全ておじいちゃんの手作りシャトル。

本業の傍ら、パイプや洗面器などプラスチックや樹脂製品を材料にして
自ら切り出して作っていらっしゃるそうです。

スプーンや杖の職人さんがシャトルの作り手を担っているという
のは想像していなかったので意外で驚きでした。
工芸品のプロが作るシャトルの材料が洗面器ってなんだか面白いですね。

メキッキオヤはシャトルを作る職人さんが身近にいるかいないかが
得意な村になるならないの分かれ道要素の一つかもしれません。

そしてオヤ自体、貴重な技術になりつつありますが、
メキッキオヤのシャトル職人さんも貴重な存在になりつつあるのでしょうね。

 

2 件のコメント:

  1.  こんにちは。
    4月7日にお世話になった のんの です。
    日本にお帰りになっていらっしゃったのですね。
    お疲れさまでした。
    タティングレースから オヤへと 興味をもちました。
    手作りシャトルの記事を拝見し、是非コレクションにしたいと思ったのですが。。。
    機会がございましたら、お世話していただけると嬉しいです。
    どうぞよろしくお願い致します。

    返信削除
  2. >のんの様

    こんにちは♪
    先日は受講頂きありがとうございました。
    タティングからオヤに興味を持ってくださったのですね。
    嬉しいです。

    手作りシャトルはご好意で譲って頂いたものが
    私の手元にいくつかあります。
    残念な事に譲って頂いた方のご好意を考えますと
    なかなかお分けすることは難しいです。。。。
    本当に申し訳ありません。
    次回ワークショップなどお会いできる機会に
    触ったり、ご覧いただくことができると思います。
    その際にはぜひお声かけて下さいませ^ー^♪

    返信削除